⑥
逃げ出したくても恐怖でなかなか逃げ出せない小娘の私。
でもいよいよ限界がやってきます。
毎日仕事に追われ、仕事が終わればK氏に連れられての接待や
K氏の自宅での集まり?パーティーにかりだされ、
明け方までなにかしらやっている状態。
平均睡眠時間2~3時間。
それがほぼほぼ毎日。
K氏は私を育てたく、修行させていたんだと思いますが…
私には辛すぎました。
もう自宅にも帰らない、家出状態でした。
両親は私がいったい何をやっているのかわからず、
私も説明しあぐねて、結局家をでてしまったのです。
居場所を教えずにです。
家に帰るのも嫌、ここでこの状態ももう体力的にも精神的にも限界。
『逃げ出そう!』
そう決心しました。
そのころ会社の事務所としていたアパートに寝泊まりしていたのですが
そこはK氏の自宅から歩いて3分くらいの場所。
いつ?どのタイミングで逃げ出すか?
そしてどこに逃げるか?
じっくり考えました。
当時はお金も管理されていたので(必要な交通費とおこずかい程度しか持たせてもらえませんでした)所持金3万円。
私が行先に決めたのはなぜか関西方面でした。
新宿からの深夜バスで京都に出ることを決め、
仕事で新宿へ行くときにチケットを購入。
そしてその日の夕方、一度K氏の自宅に顔を出し
『ちょっと事務所で仕事してきます。また後でこちらに来ます。』
と言い残し、事務所兼お部屋へ。
もう誰もいない事務所。
前日まとめて隠しておいた必要最低限の手荷物を引っ張り出し、
ドキドキしながら、そして焦りながら最寄りの駅まで歩きます。
ここで会社の人に見つかってしまったらアウトです。
アパートから駅までの約10分。
こんな恐怖はありませんでした。
無事に駅に着き、新宿到着。
深夜まで時間をつぶし、高速バスに乗り込み京都へ。
この後のコトはなにも決まっていません。
京都に行ってどうするのか?
どこに泊まるのか?
仕事は?
お金は?
なにもありません。
高速バスの代金を差し引いて、今の所持金は2万3千円。
でもこの時の私は何の恐怖もありませんでした。
あの場所から逃げられた。
でも見つかったら殺されるかもしれない。(←本気でそう思ってました)
じゃあ見つかるまでなんでもやってやろうじゃないか!
お金を返せと言われてるし、返せるだけのお金をためて、
そしてなるべくどうどうとK氏と対峙できるように生きてやろうじゃねーか!
そんなコトを思っていました。
それと同時に
これからどんな展開になるのか?どん底に突き落とされるのか?
悲惨な目にあうのか?どんな試練が待っているのか?
そんな目にあったら私はどんな感情が湧き、どんな行動をおこすのか!!
そこはかとないワクワク感があったのです。
そしてゲーム感覚。
“私”を使ったゲーム。
生かされるのかダメなのか。
“私”は“生かされる者”なのであろうか?
試してやろうじゃないか。
そんな想いでこれから関西での行動がはじまります。
さて、いよいよ話のメインに入っていきます。
ここからは物語形式でお話しを進めて行きたいと思います。
小娘ゆきえがどんな物語を生きるのか。
では!どーぞーー!!
私のコト⑦へ↓
http://yukiukixkix.hatenadiary.jp/entry/2017/12/06/152507