私のコト~私のソープ嬢時代の赤裸々自叙伝~

私の自叙伝です。雄琴ソープ嬢だった過去をできるだけ赤裸々に書いてます。

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「有里、じゃあマットの準備して。」

 

クマさんは潜望鏡を終えた私に指示をした。

 

「はい。」

 

私の頭の中は椅子洗いのことでいっぱいで、マットの流れを反芻できないでいた。

 

さっき椅子洗いで使ったローションに少しだけドロリとローションを足して熱いお湯を入れる。

もう一回両手で高速攪拌に挑む。

 

ぐるぐるぐるぐる…

 

う…やっぱり遅いしだまになる…

 

うー

ちくしょう。

 

マットを立てかけてある壁からストンと降ろし、マットに熱いお湯をかける。

 

シルバーのマットにシャワーがかかる様子をじーっと見る。

 

 

マットはもうあったまったかな…

マットはもう冷たくないかな…

マット…

 

ボーっとマットを見る。

 

はっ!!

マット!!

 

そうだ!!

私はこれからマットをやるんだ!

 

 

椅子洗いのことと攪拌が上手くできないことにばかり気をとられていた私は、急にハッとこれからやることを思い出す。

 

マットだ!

えーと…なんだっけ?!

最初はなんだっけ?!

 

 

クマさんのやっていた動きを慌てて思い出す。

 

えーとえーと…

あ、まずコンドーム用意しなきゃ。

それで…えーと…

 

だんだんとクマさんの動きが頭の中に映像として現れる。

 

うん。

なんとかなりそうだ。

 

「どうぞ。」

 

私はマットに少しローションを垂らし、カラダでスルスルとのばした後クマさんをマットに誘導した。

 

「おう。がんばりや。」

 

クマさんがニヤリと笑いながら小さな声で言う。

 

「はい。」

 

マットで悔しい思いはしたくない。

少なくとも「花」でもやってたんだし。

 

私はクマさんの背中にたらりと優しくローションをたらした。

 

よし。

 

私は密かに気合を入れてうつ伏せのマットをスタートさせた。

 

 

 

…結果は散々だった。

 

最初は好調にできた。

引っかかったのはやっぱりクマさんの足の下に自分の足を入れ込むところ。

どうしてもスッと入らない。

モタモタする私にクマさんは「ここに爪先から入れるとスッと入るで。」とか「もうちょっとカラダを寝かしてみぃ。」とか的確なアドバイスをくれた。

そのアドバイス通りにやると確かにスッといきやすい。

 

…でも…

 

うーーー!!

 

私はまた悔しさの上塗りをしていた。

 

両足をクマさんの下に入れてクマさんのお尻を抱えるような姿勢になる時なんて、そのモタモタ加減が無様過ぎて泣けてきたくらいだ。

 

「有里!ちがうちがう。そっちに足を入れるんや。で、こっちに足を出して…」

 

うつ伏せのまま、自分のお尻の方に顔をグイッと向けて必死に私に指示するクマさんの姿と私のワタワタっぷり。

 

テディベア座りがなかなかできない私。

 

「そう!それでスッとこっちに入って。」

 

クマさんの指示通り動いて、やっとストッと座ることができた。

 

 

私は」なんとかうつ伏せの工程を終え、クルンとクマさんを仰向けに変えた。

 

クマさんの顔が私の目の前にくる。

 

「ははははは。有里ー。なんちゅう顔しとるんや。」

 

クマさんが私の顔を見て笑った。

 

「え?…うー…笑わないでくださいよー。」

 

きっとまた変な顔をしていたんだろう。

 

「大丈夫やって。さっき出来たやろ?な?」

 

クマさんは片手でまた私のほっぺをポンポンと触った。

 

「…うー…はい…」

 

私は悔しさを噛みしめ、仰向けのマットをスタートさせた。

 

 

「優しく…丁寧に…ゆっくりと…」

 

心の中でブツブツと呟きながら。

 

仰向けはなんとか無難にこなせた。

クマさんからも「うまいで。それでいいんやで。」と言葉をもらえた。

 

「じゃコンドームつけて。」

 

クマさんのおちんちんはもうすでに大きくなっていた。

 

「はい。」

 

私はフェラチオをしながら片手でコンドームを用意し、口と手でスルスルとコンドームを着けた。

 

「ほー。なかなかやるやないかー。」

 

クマさんはその私の行為を褒めた。

でも私は「当然じゃん!」と思い、嬉しくもなんともなかった。

 

クマさんの上にまたがる。

 

「うぅ…あぁ…」

 

ゆっくりと挿入させる。

クマさんの顔を見る。

 

…なんとも冷静な顔だった。

 

「有里。じゃあ花時計やってみるか?」

 

私は腰を少し上下に動かしながら「あぁ…は…はい…」と答えた。

 

「少し上下に動いて弾みをつけるんや。その弾みをちょっとだけ利用してクッと横に足を移動させて…」

 

「はい…」

 

両手をマットにつけながら少し上下に動いて弾みをつける。

 

「え?え?いやいや…できませんよ。」

 

私はどうやって足を移動させていいのかわからなかった。

おちんちんが抜けないように体勢を変えるのが難しすぎて。

 

「できるで。ほら!こっちの足を向こうに!」

 

クマさんは私の左脚をクッと持ち上げて自分の上半身の上をまたがせた。

 

「こっちに置いて!」

 

気付くと私は体育座りのような格好で横を向いていた。

 

「は!あ…あれ?」

 

おちんちんは抜けていない。

 

「できたやろ?そういう感じやで。じゃ、次後ろ向いて。」

 

「えーと…こっちの足を…まずこっちに…」

 

私は今クマさんがやってくれたように、クッと自分の右脚をクマさんの両足の上をまたがせた。

 

「おー。できたやないかー。」

 

お?

おーー!

できた!

 

私は後ろを向いていた。

お尻をクマさんの方にむけて。

 

「そうや。じゃ今度はこっちの横やで。」

 

「はい。」

 

もうなんとなくコツはつかんだ。

私は左脚をグッと持ち上げ、右脚にそろえた。

 

「ええやないかー。」

 

クマさんが褒めた。

 

私は少し得意になってクッと体勢を変え、正面に戻った。

 

「できました!」

 

「おう。出来たな。」

 

クマさんが下からクックッと腰を動かした。

 

「あっ…あぁっ…はぁ…」

 

おちんちんが入ってることをなんとなく忘れていた。

クマさんが腰を動かしたことで感じてしまった。

 

「あぁ…はぁ…あー…」

 

クマさんが腰を動かし続ける。

 

「有里。どうやった?花時計は気持ちよかったか?」

 

腰を動かしながらクマさんが聞く。

 

「えぇ…?!…き…もち…よくない…ですよ…あぁ…」

 

それを聞いたクマさんは腰の動きを止め、笑った。

 

「はははは。そうやったか。気持ちよくなかったか。はははは。」

 

「えぇ?!あんなん気持ちいいわけないやないですか!」

 

上にまたがったまま私は答えた。

 

「うん。でもよくできたな。」

 

クマさんは私の太ももをポンポンと触った。

 

「じゃ流そうか。」

 

「…はい。」

 

 

クマさんはイカなかった。

 

私はそれが嬉しかったしイカなかったことで「クマさんは本物だ」と思えた。

 

 

クマさんのカラダをシャワーで優しく流し、もう一度湯船に入ってもらう。

私はローションを念入りにシャワーで洗い流し、マットをサッとお湯で洗った。

 

タオルを巻いてクマさんはベッドに座った。

私はペタンと床に座り、二人で冷たいお茶を飲んだ。

 

 

「有里。よぉがんばったな。あとは慣れや。それとお客さんへの気遣いや。優しく接していればちょっとくらい失敗したってなんともないで。優しいお客さんが多いからな。

まぁお前なら大丈夫やと思うけどな。」

 

クマさんは私の頭をポンポンと撫でた。

 

私はそのクマさんの行為と言葉に「うー」と声をあげた。

 

「…でも…悔しいです。だって!全然クマさんみたいにできなかったから。うー…」

 

クマさんは私のそんな姿をニコニコしながら見ていた。

 

「おいおい。すぐに同じように出来るわけないやろがー。すぐ出来てしまったら困るわー。はははは。」

 

「…そう…ですけど…」

 

私はこのままお客さんに入るのが不安だったし、ちゃんとできない自分のままお金をもらうのが申し訳ないと思っていた。

 

「よぉできてたで。大丈夫。それにお客さんが求めてるのはそんなことやないやろ?」

 

クマさんがニコニコしながら私に言った。

 

 

「…う…じゃあ…お客さんが求めてるものってなんですか?…」

 

私は真剣な顔でクマさんに聞いた。

クマさんの答えが聞きたかった。

私になにかヒントをください!と思っていた。

 

 

「ははは。そりゃ…もうお前は知ってるやろ。」

 

 

クマさんがニヤリと笑いながら答えた。

 

 

「じゃ着替えて戻るかー。お疲れさま。この後デビューやろ?がんばれ。教えた通りにやればすぐに指名がくるでー!」

 

クマさんはサッと立ち上がり、ササッと服を着始めた。

 

 

「もー!クマさん!教えてくれないんですか?!」

 

私はクマさんに怒ったそぶりをみせた。

 

 

『もうお前は知ってるやろ。』

 

 

クマさんの言葉が頭で繰り返される。

 

まだわからないのに。

クマさんは教えてくれない。

 

「ほら。もう行くで。はよしないと高橋に怒られるんやから。はははは。」

 

「は、はい!クマさん。ありがとうございました!」

 

「おう。」

 

「…がんばります…」

 

「おう。がんばれ。」

 

クマさんは私の頭をもう一度ポンポンと撫でた。

 

「先行くで。じゃあな。」

 

着替え終わったクマさんが部屋を出て行った。

 

私は急いで着替えて個室を綺麗に整えた。

 

「ふぅ~…」

 

一つ溜息をつき、部屋を見回す。

 

「うん。よし。」

 

私はそう呟いて個室を出た。

 

 

これからシャトークイーンでのお仕事が始まる。

 

 

 

つづく。

 

 

 

 

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