私のコト~私のソープ嬢時代の赤裸々自叙伝~

私の自叙伝です。雄琴ソープ嬢だった過去をできるだけ赤裸々に書いてます。

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クマさんと私は緑色のタオルをくるりとカラダに巻き、クマさんはベッドに腰かけ、私は床にペタンと座って冷たいお茶を飲んだ。

 

 

「どうや?できそうか?」

 

クマさんが小さな声でボソッと聞く。

 

「んー…は…い。…多分。」

 

私は最初からの流れを頭の中で思い出していた。

 

「まぁやってみるか。服の畳み方はもうええやんな?服を脱がすのも脱ぐのもええな?

丁寧にやればええんやから。な?」

 

「んー…はい。そうですね。」

 

私は服の畳み方と脱がせ方と自分の服の脱ぎ方をイメージした。

 

うん。

できそうだ。

 

「さっき説明できなかったんやけどな。昔からある技ってやつな。」

 

あ!そうだ!

どれもこれも凄すぎて、どれが昔からある技なのかわからなかったんだった!

 

「どれですか?!どれが昔からある技ですか?」

 

どれがそうでも全くおかしくないし、どれもがきっと昔誰かが考えた技であるのには変わりない。

 

「いや。さっきやってないやつがあるんや。」

 

え?!

まだあんの?!

 

「それどんなんですか?!」

 

私はまだまだ無限に技があるんじゃないかとワクワクした。

そしてできるだけそれを知っていきたいと思った。

 

「『花時計』っていうんやけどな。」

 

 

『花時計』…

なんかすごい名前だー!

 

「え?!え?!それはどういう風にやるんですか?」

 

なんか興奮する。

私は身を乗り出してクマさんに聞いた。

 

「マットで仰向けの時に挿れるやろ?お前が上にまたがって。」

 

「はい。うんうん。」

 

「最初はこっち向いてるわな。そうしたら挿れたまんま足をひょいっと動かして横を向くんや。」

 

「え?!挿入したまま私のカラダの向きを変えるってことですか?!」

 

「おう。そうやで。」

 

クマさんはサラッと「とうぜんやろ?」とでも言いだしそうな顔でそう言った。

 

女性上位でそんなひょいっとカラダの向きを変えられるものだろうか?

 

「そしたらこんどはひょいっと後ろ向きになるんや。で、今度は反対側の横向き。

最後にまた前向きになって元に戻るんや。」

 

「おお!男性のカラダの上で一回転するんですか?!しかも挿入したまま?!」

 

「そうや。」

 

「わーー!!だから『花時計』?!」

 

「はははは!そうやで。」

 

 

『花』は女性の陰部を指していて、そして回転するから『時計』。

おもしろい!!

 

 

「男は自分のカラダの上でいろんな角度から女体をみられることに興奮するんやろな。しかも挿れたままや。これはほんまにむかーしからある技らしいで。」

 

そうなんだ。

昔の誰かがこれを考案したんだ。

 

んー…

でも…

それって気持ちいいのかな…

 

 

「クマさん…それって…どうなんですか?気持ち…いいんですか?」

 

「ん?俺が?お前が?」

 

「んー…どっちも…です。」

 

「そうやなぁ…。まぁこれは技やからなぁ…」

 

「てことは…気持ちよくないってことやないですか?!あははは!」

 

「まぁなぁ。はははは!とりあえずやってみたらええやんか。お前の技のひとつになるんやないか?今これをやってる子なんていないと思うからなぁ。」

 

「そうですね。あとでやらせてください!」

 

「おー。じゃやるかー。」

 

「はーい!」

 

 

 

あれ?

私…いつの間にか…リラックスしてる?

クマさんへの質問も答えもちょっとふざけたりしながら楽しくできてるんじゃない?

これから私がやる番なのにあんまり緊張もしてないんじゃない?

 

あれ?…

 

 

もしかしたらこれがクマさんがさっき言っていた「イッちゃったほうがええんや。」の理由なのかな…

 

肌を合わせて、性感帯ばれちゃって、しかもイカされちゃって…

もうそうなると格好つける理由もないし、なんだか距離が近づいたような気になる。

 

「…クマさん…」

 

「ん?なんや?」

 

「さっき私に『イッたほうがええ』って言って私をイカせたやないですか?それって…もしかして私の緊張をほぐそうとしてですか?」

 

 

きっと、いや、絶対そうだ。

クマさん…すご…

 

「ん?いや。お前をただイカせたかっただけやで。ははははは!」

 

え?!

「すごい」って思いかけたやん!!

 

「え?なにそれ?!あははははは!」

 

 

やっぱりな。

クマさんはふざけてそう言ったけど私は今大笑いしてるもん。

クマさん…やるな…。

 

私は緊張感のないままお風呂場へ行き、一度お風呂のお湯を捨てて新しくお湯を張りはじめた。

 

小さなお風呂マットを中央に敷き、スケベ椅子をきちんと置いた。

 

「洗面器…ボディソープ…スポンジ…ローション…」

 

用意しておくものを確認して綺麗にセッティングした。

 

「クマさん、どうぞ。」

 

私はカラダに巻いてあるバスタオルをサッと取り、クマさんを呼んだ。

 

「おー。」

 

クマさんも腰に巻いていたタオルをサッと取り、ゆっくりとお風呂場へ入ってきた。

 

「うんうん。ちゃんと合ってるで。」

 

クマさんはぐるりと見回すと頷いて褒めてくれた。

 

「よいしょ…っと。」

 

クマさんがスケベ椅子に座った。

 

スタートだ。

 

私の頭の中がフル回転を始めるのがわかる。

集中してクマさんがさっきやっていたことを鮮明に思い出していく。

シャワーのかけ方、抱き着き方、ボディソープの泡立て方、洗い方…

 

全部覚えている自分に驚く。

 

「うん。きもちええで。ええ感じやで。」

 

クマさんは小さなしゃがれ声でぼそぼそと褒めてくれる。

それが絶妙で自信がつく。

 

ふと股間に目をやる。

 

クマさんのおちんちんはまだ大きくなっていない。

私はそれにたいしてホッとしている反面、ちょっとだけ「なんだよ、ちっ。」と思ってる自分もいることに気付く。

 

ふわふわの泡を手につけてクマさんのおちんちんに触れる。

優しく玉も包むよう洗い、おちんちんも軽くしごきながら洗う。

 

ムク…ムクムク…

 

クマさんのおちんちんが反応し始めた。

私はそれが少し嬉しくて「ふふん」とちょっと笑いながらクマさんの顔を見上げた。

 

「うまいやないか。そうや。それでええんやで。」

 

クマさんは顔色一つ変えずに淡々と私を褒めた。

私はそれがまた気に入らなかった。

 

なんだよ、ちっ。

 

クマさんをヘロヘロにしたい衝動にかられる。

こんな経験の少ない小娘がそんなことできるわけないと知りつつ、そんな思いにかられていた。

 

「洗うのはうまいな。じゃ次いこうか。」

 

クマさんは終始淡々としていた。

 

「はい。」

 

私はクマさんにシャワーをかけながら、次の椅子洗いの手順やカラダの使い方をフル回転で思い出していた。

 

「お風呂どうぞ。」

 

「おー。そうや。優しく言うんやで。」

 

クマさんがお風呂にザブンと入る。

私はクマさんがやっていたようにローションと熱めのお湯を洗面器に入れ、両手で攪拌しようとした。

頭の中ではクマさんの高速回転の両手の映像が流れる。

自分もそうできると信じて両手をローションの中で動かそうとする。

 

…え?…

 

全然うまく回転させられない自分に驚く。

「花」でやってたはずなのに、クマさんのあの手の動きを見てしまったら自分の動きがまるでスローモーションのように見えてしまう。

 

…めっちゃ難しい…

 

私の混ぜ方だとローションとお湯が上手く混ざらなくてダマダマになってしまうことがわかる。

 

クマさんが混ぜたローションはあんなに滑らかだったのに…

 

「有里ー。難しいやろ?」

 

浴槽の中からクマさんが声をかける。

 

「む…難しいです…」

 

悔しいけど素直に答えた。

 

「練習すればできるから。はははは。」

 

悔しい。

私はローションを滑らかに混ぜることもできない。

 

「…こちらへどうぞ。」

 

気を取り直して椅子洗いだ。

 

私は悔しい気持ちをグッとこらえて頭の中を椅子洗いの映像に切り替えた。

 

「よし。がんばれ。」

 

クマさんは私の顔を見てニヤリと笑った。

 

「はい。いきますよ。」

 

私はダマダマになったローションを手に取り、クマさんのお腹から胸にかけてゆっくりと塗った。

 

 

私の初めての椅子洗いが始まる。

 

 

つづく。

 

 

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77 - 私のコト

 

 

 

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はじめに。 - 私のコト