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ある日のこと。
階段の下でお客さんを出迎えると、そこにはヨボヨボのおじいちゃんが立っていた。
腰は曲がり、若干震えている『THE・おじいちゃん』だ。
長袖の肌色とベージュの中間のような色のポロシャツにグレーのスラックス。
もちろんポロシャツはズボンにIN。
杖をつきながらなんとかゆっくりと階段を上るおじいちゃん。
それを気遣う私の姿は「孫」だ。
「いらっしゃいませー!お二階へどうぞ♡」
驚きを隠し、二階へと案内した。
(えーーー?!こんなおじいちゃんが?!どうなんだろう?できるのかなぁ?マットは?寝っ転がれるの?ていうか、勃つの?!)
階段を上がりながらグルグルといろんなことを考えていた。
ベッドに腰かけてもらい、三つ指をつく。
「有里です。よろしくお願いします。」
もう何十回この挨拶をしただろう?
なんとなく板についてきたんじゃないだろうか?と自分で思えるほどになっていた。
「うん。うん。有里ちゃんな。よろしく。」
おじいちゃんはうつろな目をこちらに向けながら、ニコリともせずそう言った。
「お飲み物は?どうされますか?」
「あー、ビールもらおうかー」
ビール?!
ただでさえヨボヨボなのに?!
そのうえ酒飲む?!
ちょっと大丈夫?
「あ、はい!ビールですねぇ。」
フロントにコール。
すぐにドアのノックが聞こえた。
コンコン。
ちょっとだけドアを開けると、猿渡さんがビールをトレーに乗せて立っていた。
こっそりとメモ書きを私に見せる。
『そのおじいちゃん、前にマットから落ちたことあるから気ぃつけて。』
目を見開き「うんうん」と頷く。
ビールを受け取りサッと振り返る。
「お待たせしましたー♡お酒お好きなんですかぁ?」
マットするんだ!
落ちたことあるってなに?!
ていうか、前にも来てるんだ!
おじいちゃんはプルプルと震えながらビールを飲んだ。
「はぁー!」
美味しそうにコップを空ける。
「有里ちゃん?やったっけ?変わった名前やなー。」
「あはは。よく言われます。」
「有里ちゃんも飲んだらええ。」
「えー。いいんですかぁ?じゃ、いただきまーす。」
私はお客さんにビールを薦められるのが大好きになっていた。
ここでビールを飲むお客さんは大概がっついてなく、会話がはずむ。
その時間が嬉しかった。
「お元気ですねー。おいくつなんですか?」
聞いても大丈夫だろうと思い、年齢を聞く。
だって!!気になりますから。
「え?いくつやと思うぅ?」
きたぁ~…
私が一番嫌いなやつだ。
めちゃくちゃ気を使わなくちゃいけない、嫌いなやつ。
「えー?そうだなぁ~…65歳くらいですかぁ?」
めっちゃ考えた。
ほんとは78歳くらいですか?と聞きたくなるような感じだ。
「ほーー。んっふふ。そんなに見える?」
おじいちゃんはうつろな目ながらも笑った。
嬉しそうだ。
「はい~。え?違うんですか?ほんとは?」
おじいちゃんの膝に手をポンと置く。
おじいちゃんはその手をチラっと見てビールを飲んだ。
「ほんとはなぁ、77や。」
あはぁー!おしい!
やっぱりそのくらいかぁ!
私の脳内年齢当てはニアピン賞だった。
「えーーー!!ほんとですかぁ?みえなーい!お若いですねぇー!」
大袈裟に驚く私。
こんなことはK氏のもとで散々やってきたからなんてことはない。
「そうか?そうやろー!」
おじいちゃんはだんだん調子がでてきたらしく私の太ももを触り始めた。
「ここは?よくいらっしゃるんですか?」
太ももを触りながら嬉しそうにビールを飲むおじいちゃん。
その隣で一緒にビールを飲む私。
77歳のおじいちゃんとベッドに座りながらビール飲むって…
で、これからすることって…
んははは。
なんだか面白く感じてきた。
「まぁよくではないけどなぁ。たまにやなぁ。」
ビールを飲み干すとおじいちゃんはソワソワとし始めた。
私の方をジッと見て、太ももを触っていた手を腰にまわし始めた。
「有里ちゃん。キス…キスしてもええのんかな?」
左手を腰にまわし、右手で太ももの間に手を入れてきた。
おじいちゃんの顔が近づく。
孫とキスしたいんだなぁ…
そんなことを冷静に思った。
「はい。いいですよ♡」
おずおずと口が近づく。
唇を尖らせながら不器用にキスをしてきた。
舌は入れてこない。
顔を離すとこんどは洋服を着たままの胸に顔をうずめてきた。
私はおじいちゃんの頭を優しく包んだ。
「あぁー…うぅ~…はぁー…」
胸に顔をうずめながら、頭を左右に振りながら、おじいちゃんはうめいた。
「有里ちゃん。お風呂入ろう。」
顔を上げ、おじいちゃんが言った。
「はい。もうお湯入ってますよ。」
ニッコリ笑って答える。
なんだかこのおじいちゃんが可愛く思えてきた。
服を脱がせると、おじいちゃんは細くてシワシワのタルタルだった。
おちんちんもダラリと垂れ、玉もダラリと垂れていた。
私が後ろを向いて服を脱ぐ様をじーーーっと見ているのがわかった。
カラダを洗ってあげ、おちんちんも洗う。
相変わらずおちんちんはダラリのままだ。
デキるのかなぁ…
どうやったら勃つのか挑戦しがいがあるなぁ。
そんなことを思いながら、お風呂へと誘導する。
「潜望鏡って…どうしますか?」
あの体勢になれるのかわからなかった。
『お尻をぐいと持ち上げ、足を浴槽の淵にかける。』って結構なことだよね?
77歳の方にできることなのか、私にはわからなかった。
「やろうやろう。」
おじいちゃんは率先して動いた。
頭をお風呂の淵に倒れこませ足をガバッと開いた。
手でお風呂の両端のふちをグッと握り、もう腰を浮かせる体勢をとろうとしていた。
「だ、大丈夫です?」
ヤル気満々のおじいちゃん。
必死だ。
「大丈夫や。」
早くやれと言わんばかりにお尻を浮かせている。
私はおじいちゃんのお尻の下に両膝をくぐりこませ、おちんちんが湯船の上に出るようにした。
シワシワタルタルのおちんちん。
そっと口にふくむ。
「おぉう…うぉぉう…」
なんとも言えない声をおじいちゃんは発した。
おちんちんは一向に大きくなる気配がない。
舐めてみたり吸ってみたり口の中でムニムニと動かしてみたり…
色々と試みたけど動く気配がなかった。
ちっくしょー…
心の中で舌打ちをした。
「もうええわ。疲れた。」
その体勢が疲れたらしく、おじいちゃんのほうから「もうええわ」と言い出した。
「じゃ、マットの用意しますねー。」
明るく言いながらお風呂から出る。
マットならどうにかなるかもしれない。
寝っ転がってローションをたっぷりつけて…そうすれば勃つかも…
マットの手順をどうしようとか、どうやったら転ばずに済むか、をずっと考えていた。
会話をしながらも考えていた。
「有里ちゃん。マットはええわ。」
耳を疑う言葉。
「え?!いいんですか?!」
えーーー?!
ずっと考えていたのに!!
それにマットしないでどうすんの?
ベッドで?
勃つの?!
「あんまり好きやないんや。前に落ちたことあるしなぁ。」
おじいちゃんはお風呂の中で呟いた。
「あー…。そうですかぁ。」
お風呂から上がり、カラダを拭いた。
このシワシワのタルタルのカラダと抱き合うのか…
まだマットでローションを付けて、ならよかった。
でもベッドでこの老人と抱き合うかと思うと少し気持ちが憂鬱になった。
「もう一本ビール飲みます?」
一応聞いてみた。
「いや、ええわ。」
やっぱり。
「有里ちゃん、こっち来ぃや。」
おじいちゃんはベッドに横になり、隣をポンポンと叩いた。
「はい。」
バスタオルを巻いたまま、私はおじいちゃんのとなりに寝っ転がった。
「こんなん取りぃや。」
バスタオルを外そうとするおじいちゃん。
「んふふ。取りますよぉ♡」
サッとバスタオルを外し、ペタッとくっつく。
「はぁ、はぁ、」
おじいちゃんの息が荒くなっていた。
唇をとんがらせてキスをしてきた。
今度はそのとんがった唇からほんのわずかだけ舌を入れてきた。
こっちも舌で答える。
「むむっ、んむむっ、」
興奮しすぎて声にならないみたいだった。
おじいちゃんの手はおっぱいや太ももやお腹やお尻…あらゆる場所を忙しくまさぐっていた。
おちんちんに手をやる。
お?
ちょっとだけ形が変わってる!
嬉しくなってムニムニと触る。
と…
途端にだらんと垂れ下がってしまった。
えー…
おじいちゃんが私の手をおちんちんから外した。
「やる方がええねん。」
そう言うとおじいちゃんは私のおっぱいを舐め始めた。
「あぁ…」
思わず声が出る。
その私の声に益々興奮しているみたいだった。
プルプルしながらも私の上にかぶさり、私のいろんなところを舐める。
下半身に顔を持っていく。
おじいちゃんは私の足をガバッと開かせクンニリングスを始めた。
「うあぁ…あぁ…」
全くもって下手だった。
気持ちよくもなんともなかったけど私はソープ嬢だ。
声ぐらいだせる。
おじいちゃんは長い間クンニを「フガフガ」しながらやっていた。
私はなんとか気持ちよい場所におじいちゃんの舌がいかないかと思っていた。
演技で喘ぐのも大変だから。
「有里ちゃん!今やー今ー!」
そう言いながらおじいちゃんはサッと横になった。
口の周りを激しくベタベタにしながら。
えっ?!と顔を上げるとおじいちゃんのおちんちんが大きくなっていた。
大きくなっていたとはいっても多分7分勃ちくらいなんだけど。
さっと体勢を変え、コンドームを素早くつける。
上に跨りなんとか手で支えながら挿入しようとした。
「うぅー、うぅー、」
おじいちゃんはもう待ちきれない!の表情をしていた。
7分勃ちのおちんちんを挿れるのは難しかった。
なんとか先っぽを指でクニクニと操りながら挿入する。
先っぽが入るとその後はなんとかなった。
くにゅくにゅくにゅ~
私の膣がおじいちゃんのおちんちんを吸い込んでいくようだった。
「うおぅ…うおぉ…」
目をつぶり、私のおっぱいを触りながら、おじいちゃんは恍惚の表情をうかべた。
その表情を上から見下ろす。
なんとなく気分がよかった。
気持ちよくはないけど。
あまり腰を動かすとおちんちんが抜けそうになる。
その加減も難しい。
「有里ちゃん…イクわ…」
おじいちゃんは眉間にしわを寄せていた。
「はい。どうぞー。きもちいい?」
「うん…うん…イクわ…うぅ!うぅぅ…」
おじいちゃんは無事にイッた。
上から降り、コンドームを丁寧に外す。
ギュッと縛って見て見ると、精子の量が「は?!」というほど少なかった。
ティッシュでおちんちんを拭く。
こんなちょっとしか精子がでないのに…
それでも女とヤリたいって思うんだ…
21歳の私が77歳の老人とSEXをした。
それはもう私にとってはものすんごい体験だった。
「有里ちゃん。こっちの子ぉやないんやろ?」
タオルを股の上に置き、ビールを飲みながらおじいちゃんが聞いてきた。
「はい。東京です。」
「じゃぁ吉本新喜劇とか観たことなんやろぉ?」
吉本新喜劇!!
絶対観に行きたいと思っていたところ!!
なんば花月行きたい!と思っていた。
「すっごい行きたいんですよ!まだ観たことなくて。」
おじいちゃんはふふふと得意げに笑った。
「あれは観とかなあかんわ。一緒に行くか?連れて行ったろうか?」
え?
おじいちゃんと?
大阪に?
んー…
「えー…嬉しいんですけどー…。お店の外で会うのは禁止なんですよー」
嘘だった。
そんなことは言われたことはない。
「そんなん黙ってたらわからんやないか。」
「えー…でももしバレたらクビですもん。」
これも嘘だった。
「そうかぁ…。まぁもう一回ここに来るわ。な?その時また考えような。」
「えー、また来てくれるんですか?嬉しい!ありがとう!」
これも嘘。
「また来るわ」の言葉は嬉しいけど、おじいちゃんともう一回SEXするのは全く嬉しくなかった。
当たり前か。
77歳のおじいちゃんとSEXをして、そのあとデートに誘われる。
男性は何歳になっても『男』なんだなぁ…
そしてなんだか可愛いなぁ…
21歳の小娘の私。
まだまだ知らないことばかりだと感じていた。
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