私のコト~私のソープ嬢時代の赤裸々自叙伝~

私の自叙伝です。雄琴ソープ嬢だった過去をできるだけ赤裸々に書いてます。

 

50分で3回?!

3回?!

 

えーと…

 

時間配分も全くわからない私は突然の要請に頭が混乱していた。

そんな私をよそに、若者はどんどんと興奮していく様子だった。

 

べろべろのキスを何度も繰り返し、カラダ中をさわりまくる若者。

 

「あ…お風呂…入りましょう!」

 

とりあえずお風呂だ。

カラダを洗わないままスルなんて嫌だ。

 

「あぁ…はぁはぁ…うん…そうやな…。」

 

若者はなんとか興奮を抑えた様子だった。

 

洋服を脱がそうとする私を「ああ!自分でやるしな。」と言い、制した。

脱がせてもらうなんてもどかしい!と言わんばかりに自分でさっさと脱ぎ始める。

 

「有里ちゃん、早く脱ぎやー。」

 

どんどんとお風呂場に入っていく若者。

 

「あ、はい!」

 

急いで自分の服を脱ぎ、洗い場へ行く。

若者はさっさとスケベ椅子に座っていた。

 

カラダを洗い始めると、またもや若者は興奮し始めた。

膝立ちになり、背中を洗い始めようとするとまたべろべろのキスをしてくる。

おっぱいを執拗に触り、乳首をつまむ。

 

「あぁ!…ちょ…ちょっと…あぁ…。」

 

私はすこぶる乳首が弱い。

少しでも触られると腰砕けになる。

カラダを洗っている最中にそんなことをされたら絶対に手が止まってしまう。

 

「ちょ…待って…、これじゃ…洗えません…」

 

そう言うと若者は余計に興奮してきたようだった。

 

「感じるの?ここ?」

 

執拗に攻めてくる若者。

私は自分がイライラし始めてるのを感じていた。

 

(洗えねぇから今はやめろって言ってんだよ!!ぶん殴ってやろうか!!!)

 

私は自分がもてあそばれてるかのように感じ、胸にぐおっと怒りがこみあげてきていることに驚いていた。

 

「早く洗い終わらないと時間なくなりますよぉ~♪」

 

怒りを隠し、なんとか可愛らしく言う。

 

「はは。ごめんごめん。」

 

若者が素直に手を引っ込める。

 

はぁ…。なんとかなったぞ…。

 

ホッとしながら正座に戻り、泡でおちんちんを包む。

丁寧に洗う。

 

と…

 

「ちょ、有里ちゃん!ちょっと待って!」

 

突然若者が身をよじりだす。

自分の手元を見ていた目線を若者に向ける。

と、同時に若者はおちんちんを触っている私の手を自分の手で覆った。

 

「ああ!有里ちゃん!うわぁ…!」

 

え?

なに?

 

ビクビクッ!!

 

…若者は射精していた。

 

(えーーー?!はっや!!めっちゃはや!!うそーーー!!)

 

一回半くらいしか撫でていない。

 

「はぁはぁ…。有里ちゃん…、うまいんやもん…。」

 

言い訳するように若者は小さな声で言った。

 

こういう時私は何と言ったらいいのだろう?

「早いんですね!!(ニコッ!)」は違うよねー。

うーんと…

「せっかちさんなんですねぇ!(ニコッ!)」も違うねー。

えーと…

 

あっ!そーだ!!

 

「敏感なんですねぇ。(ニコッ!)」

 

私は優しく言った。

立膝になって若者のカラダについた泡を洗い流している私の腰に両手を置き、

私の耳元で小さな声で若者はこう言った。

 

 

「有里ちゃん、俺、次は頑張るから。」

 

 

…はぁ?!!

何を?!

いやいやいやいやいや…

頑張らんでええし!!

何言ってるの?!

私が貴方が頑張ることを期待してるとでも?!

は?!は?!は?!

 

頭の中が「は?」だらけになった。

 

でも、すぐに答えは見つかった。

 

『若者は恋人気分を味わいたいんだ』と。

『若者は早漏の自分を優しく受け入れてもらいたんだ』と。

 

 

「んふふ。はい♡」

 

目を見ながら答える。

若者はぱぁっと嬉しそうな顔をして、私に抱き着いてきた。

 

(この早さなら3回イカすのは大丈夫そうだなぁ。)

 

心の中ではそんな事を思っていた。

 

お風呂に入り、潜望鏡をしようとすると若者は私を制した。

 

「いや、それはええわ。あんまり好きじゃないんや。」

 

いや!

絶対違う!

またイッちゃうからでしょ?!

…とは思ってたけどもちろん言わなかった。

 

マットの準備。

時間を見るともう20分以上たっている。

 

時間がなーーい!

 

焦る私。

でも焦ってることを悟られてはいけない。

 

「どうぞー。うつ伏せでーす!」

 

若者は仰向けに寝っ転がった。

 

「え?うつ伏せ…」

「いや、時間ないから仰向けだけでええわ。」

 

ニコッと笑いながら若者は片手でおいでおいでをした。

さっきイッたばっかりなのに、もうおちんちんは勃っていた。

 

(はやっ!!イクのも早いけど回復も早いんだ…)

 

初めてのことばかりで驚いていた。

 

マットをすすめていく。

おちんちんを手で握って動かそうとするたびに、若者は自分の手で私の動きを止める。

フェラチオ

を、しようとくわえると、私の頭を押さえて動きを止める。

 

(おぉ…。なんとかこらえようとしているな。おぬし。)

 

イカせようとする私とイカないようにする若者。

攻防戦は続いた。

 

コンドームをスマートに装着しようとまたもや奮闘する私。

口と手を使ったスルスル~と…

しようとした時!

またもや若者が私の手を止める。

 

「有里ちゃん!そうっと!そうっと!イッちゃうよ!」

 

え?!

コ、コンドーム装着しようとしてるだけで?!!

うわぁ~!!

 

私は若者がなんだか可愛らしく思えてきた。

そして、苦労したんだろうなぁとも思えてきた。

 

「ゆっくりね。そーっとね。」

 

なんとかゆっくり装着して、やっと挿入。

上に乗っかりゆっくり挿れた。

 

「うおぉ…。おぉ…。」

 

上下にゆっくり2~3回動いた時、若者はうめいた。

 

「おぉっ!うおっ!!」

 

はぁはぁと息を切らす若者。

シラーっと平然としている私。

 

(はっや!!めっちゃはっや!!二回目も?ほえ~…)

 

正直びっくりだった。

 

上半身をぺたりと若者の上に倒し、ほっぺにちゅうをした。

 

 

「有里ちゃん、はぁはぁ、気持ちよかった?」

 

 

え?

私が?

気持ちよい?

どのへんで?

どのへんで気持ちよいと思う?

その質問どういうこと??

 

私は目が点にならないように気を付けながら一生懸命になって嘘をついた。

 

「うん。よく頑張ったね!」

 

…辛い…

全然気持ちよくなかったのに、気持ちよかったと言うのは辛いことだと知った。

 

「よかった!ありがとう!」

 

若者はクシャっとした笑顔で言った。

 

「はっ!時間!!」

 

時計を見ると残り時間があと15分になっていた。

 

「もう時間ないよー!早く洗おう!」

 

急いでカラダを洗ってザブンとお風呂に浸かり、急いでタオルで拭く。

 

「有里ちゃん。こっちきて!」

 

若者はさっさとベッドに横になり、腕枕の姿勢をとっていた。

 

「はい!」

 

私は言われるがままにいそいでサッとベッドに滑り込んだ。

もう一回戦が早速始まる…と思っていたら。

 

「有里ちゃん。今日はありがとね。俺、早いやろ?だからこういう所に来ると笑われたりすることもあるんや。でも有里ちゃんは笑わずに優しくしてくれたなぁ。よかった!!」

 

若者はギューっと私を抱きしめた。

 

「んふふ。そう言ってくれてよかった!」

 

可愛い。

素直にそう思った。

 

しばらくイチャイチャと恋人っぽく過ごしていた。

 

(もう一回はいいのかなぁ。もう満足したのかなぁ。)

 

そう思っていた時。

 

「…してもいい?」

 

やっぱりするんかーーーい!!

 

時間はあと5分。

 

「え?もう後5分やけど…」

「大丈夫。すぐ終わるから!」

 

…と、若者は数十秒であっけなく射精した。

 

急いで服を着替え、フロントにコール。

 

「お客様お上がりです。」

 

今度は忘れなかった。

 

「行こうか。」

「うん。」

 

階段を腕を組んで降りる。

なんだか彼の秘密を知ってしまったかのような気分。

 

「有里ちゃん、今日は来てよかったわぁ。また来てもええ?」

 

階段を降りながら若者が言う。

 

「んふふ。もちろん!また来てね。今度はもう少し長い時間のが焦らなくてええけどなぁー。あはは!」

 

また来てええ?の言葉が嬉しい。

来てよかった!の言葉が嬉しい。

 

「あはは!そやな!またお金溜めてくるわ。ほならな!」

 

若者は片手を上げて廊下の先に消えた。

 

 

あんなに早漏の人がいるんだ…

割と見た目もいいのに、あれで悩んでたりするんだろうなぁ…

いろいろあるんだなぁ…

 

見送りながらまた胸が切なくなった。

 

フロントに雑費を払い、手元に9千円が残った。

 

50分コースだと9千円かぁ…

 

この金額が高いのか安いのか、私にはわからなかった。

 

控室に戻り、漫画を読んだりテレビを見たり、お姉さんたちとお話ししたりしていると

あっという間に閉店時間がきた。

 

あれ?

 

私はこの時になって初めて気付く。

詩織さんが一回も控室に降りてこない。

 

あれー?

もしかして、人気があるからずーーっとお客さんに入りっぱなしなのかなぁ…。

 

私は明穂さんに聞いてみた。

 

「あのぉ…。詩織さんって一回も控室に降りてきてないですよねぇ?もしかして、ずっと入りっぱなしとかですかねぇ?」

 

明穂さんは微妙な笑顔を見せた。

 

「あぁー…なんていうかぁ…」

 

あ!

明穂さんはナンバー1の人だった。

その人が今日は控室に割といた。

まずい!

機嫌をそこねちゃったかも!

詩織さんのが今日は人気があったのかも?!

 

ドキドキしながらそんなことを考えていると、聖子ちゃんカット美紀さんが大きな声で話しだした。

 

「詩織さんなぁ。そんな入りっぱなしなわけないやろぉ!明穂さんが今日はそこそこなんやからぁ!ちゃうねんでー」

 

「そう…ですよねぇ。じゃあどうして…?」

 

私は聞いちゃいけないことを聞いてしまったのかもしれない。

どうしよう。

 

「詩織さんなぁ、いろいろ面倒な人やねん。だからあの人だけ個室

待機なんやぁ。」

 

個室待機…

へぇ~…

いろいろ面倒な人?

優しい人だったけどなぁ…

 

私はそれ以上きいちゃいけない気がして、そこで話を終えた。

 

控室の掃除を終え、個室の片づけを終える。

 

ソープ嬢デビューの日。

無事、終了。

初日に手にしたお金は2万1千円だった。

 

 

つづく。

 

 

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