私のコト~私のソープ嬢時代の赤裸々自叙伝~

私の自叙伝です。雄琴ソープ嬢だった過去をできるだけ赤裸々に書いてます。

 

仰向けの状態の私にまたがり、詩織さんはローションだらけの顔でこう言った。

 

「有里ちゃん、さっき言い忘れたんやけどな、マットを始める前にコンドームを近くに用意しておいた方がええで。こことかがええかな。」

 

詩織さんはマットの下にコンドームを隠して置いていた。

 

「はぁ…はい。」

 

私は言ってる意味がよくわからず、曖昧な返事をしていた。

 

「じゃ、仰向け始めるで。今度は見えるやろ?なるべく見といてや。」

 

詩織さんは華麗な動きでマットの上を滑る。

 

手の位置、足の動き、カラダの密着度…

 

私は必死に見ていた。

私は必死に感じていた。

 

詩織さんが一生懸命教えてくれている。

一回で覚えなくては。

 

ここまでのことを教えられるようになったのは詩織さんがここまでやってきたからだ。

どんな時間をどれだけ過ごしたのだろう。

嫌な思いもきっとしたんだろう。

そんな貴重なものがたくさんつまった技術とノウハウ。

詩織さんの持っているノウハウを全てを教えてくれてるわけではないと思うし、それが当たり前だ。

でも、ここで、この体験を詩織さんから受けられることに全身で応えなければ!

 

全神経を集中させ、一つも取りこぼさないように必死だった。

 

うつ伏せの時と同じ行程を経て、ちゅぅ~と吸いつく順番がきた。

 

左足、下から上へ吸い付く感覚。

うつ伏せの時のような驚きは薄れ、『覚えなくては!』の神経が働いているからか、身悶えるような快感はない。けど、気持ちいい!

 

「有里ちゃん、ここまで来たらサラッとおちんちんを触り始めるとええよ。」

 

太ももあたりまで顔が来たとき、詩織さんはそう言った。

 

「こうやって触りながら上半身に行くんやで。」

 

おちんちんを触っているような手つきをしながら上半身へと吸い付きながら移動する。

 

「乳首は丁寧にやで。」

 

私の胸のあたりを円を描きながらゆっくりと、くるりくるり軽く吸い付きながら乳首に向かう詩織さん。

 

ヤ、ヤバい!

そこはヤバい!

 

詩織さんは暖かく柔らかい口の中に私の乳首を含んだ。

 

「うあっ…うあぁ…」

 

思わず声が出る。

 

「な?こうやって優しくやるんやで。男の人も気持ちいいんやからな。」

 

「は…はひ…」

 

ちゃんと返事ができない。

 

詩織さんはすぐに口を外し、左半身へと移った。

 

「じゃ、左側は同じやから飛ばすな。で、このあとスルスルーとすべるやんかぁ。八の字とまっすぐと交互くらいかなぁ。で、こう来る。」

 

私の股間あたりに顔をうずめる真似をする。

 

「ここでフェラチオ。まぁフェラチオは教えんでもええな。自分で研究してや。」

 

詩織さんはあははと笑いながら言った。

 

「で、ここでしばらくフェラしたら…こうやって…」

 

顔をうずめる真似をしたまま、詩織さんはすーっと右手をマットの下に忍ばせた。

 

「コンドームをそっと用意するんや。フェラしながらやで。」

 

私は仰向けの状態で、顔をこれ以上持ちあがりません!くらいまで持ち上げながら必死に見ていた。

 

「こうやって口にくわえたまま、お客さんになるべくわからないようにコンドームの袋を切って、サッとかぶせる。で、すぐに口でくるくる~と装着する。」

 

へ?

そんなことできるんですか?!

へ?

 

「まぁ別にお客さんもコンドームつけることは絶対だって知ってはるし、バレてもええんやけどな。あはは。でも、これができたら結構感動されるで。」

 

へーーーー!!

絶対できるようになりたい!!

 

私は心の中で強く思った。

 

「そしたらここでまたがって挿入する。」

 

詩織さんは私の股間の上にまたがった。

 

「たいがいのお客さんがマットでイクからな。で、まぁイクやんか。そしたら一回ペタンと上半身倒れこませるとええわ。お客さんの上にペタンとな。こっちも疲れてるしそうしたくなると思うけどなぁ。

そうするとお客さんが勝手に『女の子も気持ちよかったんや』って勘違いしはるからな。あはははは!」

 

なるほど。

そりゃそう思うほうが男の人も嬉しいよなぁ…。

 

「そしたらゆっくりとおちんちんを外して、丁寧にコンドームをとるんや。」

 

ゆっくりとマットからおりた詩織さんは、シャワーを出して温度を確認してから

私のカラダについたローションを丁寧に落とし始めた。

 

「そんなに綺麗に落としてる時間ないから、あとはお風呂で落として~って言いながらお風呂に入ってもらってや。」

 

私はお風呂に入り、まだカラダについているヌルヌルとしたローションをこすり落とした。

 

詩織さんは手際よくマットについたローションを洗い流し、自分のカラダについたローションも丁寧に流した。

 

「ここでもう一回お風呂に一緒に入るとええで。」

 

向かい合って入るお風呂。

 

一度カラダを重ねてから入るお風呂は、もっとコミュニケーションがとれるようになっているんだろうなぁと想像する。

 

「有里ちゃん、大丈夫?覚えた?」

 

詩織さんはカラダのぬめりをおとしながら聞いてきた。

 

「えーっと…頑張ってます…。」

 

なんて答えたらいいかわからない私は頑張ってるという旨だけを伝えた。

 

「あははは!がんばってるんやな!忍ちゃんは?」

 

部屋の隅にいる忍さんに大きな声で聞いた。

 

「はい…なんとかここにいます…」

 

「あははは!次忍ちゃんやで!私も疲れるわぁ~」

 

そりゃそうだ。

二人いっぺんに教えるなんて疲れるに決まってる。

 

「すいません…。」

 

私はなぜか謝ってしまった。

 

「なんで有里ちゃんが謝るん?!あははは!とっととやろう!」

 

詩織さんがザブンと勢いよく湯船から出た。

私は慌てて後についていく。

 

「お客さんにここに立ってもらって、これで丁寧に拭くんや。」

 

緑の古ぼけた足ふきマットの上に立つ。

何度も洗濯した様子の、ごわつきのある緑のバスタオルで詩織さんが私のカラダを拭き始めた。

 

カラダ全体の水気をふわっと包み込むようにとると、足元からゆっくり丁寧に拭く。

股も脇もお尻もすべての水滴を吸い取るように優しく。

 

「で、バスタオルを巻いてあげてからベットに座ってもらうんやで。」

 

バスタオルも巻いてあげるんだ…

至れり尽くせりだなぁ…

 

ここからはベットでの少しの休憩。

お茶やジュース、お酒なんかを飲んでもらい、タバコを吸う方は吸ってもらう。

 

「ここの店はコースが3つあるんや。時間が違うから、ここでの時間も気をつけなきゃあかんで。まぁ慣れてくるとは思うけどな。」

 

「花」は50分コースと70分コースと90分コースがある。

50分コースはほんとにあっという間に終わってしまうから、時間配分が難しいと詩織さんは言った。

 

ソープではマットで一回、その後のベットで一回の合計2回の射精が基本!のような暗黙のルールがあるみたいだった。

とくに決まりがあるわけではないけど、みんながそんな感じで認識しているような節があるようだった。

(何度イってもいいんですけどね。)

 

50分で二回イケる人はなかなかいないんだ~的なことを詩織さんは言っていた。

でもチャレンジしたい人が結構いるから、こちらからもう一回を促さないと「時間切れ」になった時にクレームがくることもあるんだと教えてくれた。

 

 

「さて!忍ちゃん!やろうか!」

 

詩織さんはお茶を飲んでしばらくお話しした後すっくと立ち上がった。

 

「は…はい…」

 

もう一度私の時と同じ行程が繰り返される。

私は今度はガッツリ見ることができた。

 

詩織さんの一挙手一投足を脳裏に焼き付けるようにかなり集中して凝視していた。

 

す、すごい…

 

さっきまで受けていたあの技術を客観的に見る。

 

詩織さんが全身をフルに使ってる様子に感動をした。

 

 

あー…

今日から私もあんなすごいことをやるんだ。

もしかしたら、今日…もうすぐかもしれないんだ…。

できるのかなぁ…。

 

私はもうすぐお客さんにつくかもしれないということを想像して一気に不安になった。

胸がドキドキして吐きそうだ。

 

いや。

やるんだ。

絶対できる。

絶対できる。

 

私は私に言い聞かせた。

そしてこう思った。

 

とっととデビューしちゃいたいよーー!!

 

 

だんだんとデビュー戦の時が近づいて来ていいる。

 

⑮ - 私のコト